経団連の「困り事」②

今回も経団連の「旧姓の通称使用によるトラブルの事例」に関するパート②です。
そしてまたまた気になったことも書いてみようかな…。
近藤倫子 2025.02.12
誰でも

経団連「旧姓の通称使用によるトラブルの事例」パート②↓

https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html#s7

https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html#s7

「研究者は、論文や特許取得時に戸籍上の氏名が必須であり、キャリアの分断や不利益が生じる」→大丈夫ですよ、安心してください😊

国内の研究者は旧姓の併記や、結婚後もそのまま旧姓を名乗っている方がたくさんいます。結婚後も旧姓を使用して大学に勤務している方もたくさんいます。国内の論文は旧姓で執筆できますし、海外へ向けての論文も今は「ORCiD(オーキッド)」に登録して個人を識別するIDを取得すれば全く問題ありません。

ORCiD(オーキッド)https://orcid.org/

そして特許取得に関しては特許庁のHPに「旧姓が使用できる」と載っています、安心してくださいね😊

https://www.jpo.go.jp/system/process/shutugan/madoguchi/info/kyuuji.html

https://www.jpo.go.jp/system/process/shutugan/madoguchi/info/kyuuji.html

そうなんです、推進派のあの人がいう「特許」ってこの事でした😊

「国際機関で働く場合、公的な氏名での登録が求められるため、姓が変わると別人格としてみなされ、キャリアの分断や不利益が生じる」→この事例の「国際機関」がどのような機関であるのか具体的な説明がないので、私も具体的に「安心してください😊」と断言はできませんが、日本国内での公的書類には旧姓の併記ができますので、その書類を提出すれば良いのではないかと思います…が、それもきっと不便や不都合というのでしょう。それならば尚更、旧姓の通称使用制度が法制化され、旧姓の通称使用機会の拡大や使用範囲の拡大がなされれば問題解決ではないでしょうか。国際的な機関であっても旧姓や別名を使って働いている人は多数いると聞きますし、英語圏で教員をやっている私の友人も、旧姓を使って何も不便なく生活していると言っています。だから、「キャリアの分断や不利益が生じる」とは一概には言えないのです。「姓が変わると別人格」という表現も違和感が満載ですが、本当に優秀な人なら姓が変わっても「別人」とは思われないでしょう。「別人格」と聞くと私の場合は(専門が発達心理学・児童福祉ですから)「解離性同一性障害」の言葉が浮かんできます。経団連、言葉の意味をわかって使っているのでしょうか…。

では、もう一つの事例をご紹介します。

https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html#s7

https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html#s7

「社内ではビジネスネーム(通称)が浸透しているため、現地スタッフが通称でホテルを予約した。その結果、チェックイン時にパスポートの姓名と異なるという理由から、宿泊を断られた」→「ビジネスネーム(通称)」はおそらく旧姓のことなのでしょう。しかしこの事例は制度の問題ではなく、現地スタッフとの緊密な連絡が取れていなかった…だけではないでしょうか。この事例のご本人が、自分が普段使用しているビジネスネーム(たぶん旧姓)が社内で浸透しているからきっと現地スタッフも分かっているよね、という気持ちから出た結果ではないでしょうか。現地スタッフに事前にしっかりと伝えおけば、「宿泊できなかった」という結果にはならなかったでしょう。ですから現行法の制度の問題ではありません。ご自身の連絡ミスです。

「海外ではセキュリティが強化されており、公的施設のみならず民間施設等においても、入館時に公的IDの提示を求められる。その際、ビジネスネームが記載されている名簿と、公的ID上の名前が異なるとゲートを通れない。そのため、いつも結婚前の古いパスポートを持ち歩き、説明・証明するのに時間を要する」→これは大丈夫です、安心してください😊

パスポートに関しては下記添付資料をご確認ください。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page3_002789.html

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page3_002789.html

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page3_002789.html

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/pss/page3_002789.html

このように、パスポートには旧姓や別名を記載することができますから、結婚前の古いパスポートを持ち歩く必要はありません。

そして外務省領事局旅券課ではこのような発表をしています↓

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press24_000081.html

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press24_000081.html

この発表は令和2年、しかし経団連の「困り事事例」掲載は令和6年…おかしいですね。ちゃんと外務省のHPを確認していないのですね。そういえば立憲のしのだ奈保子議員も金融庁のHPを確認せずに「旧姓で口座が作れなかった」とX投稿していました。なんで省庁の公式発表やHPを確認しないのか、摩訶不思議です…。

「空港では、パスポートのICチップのデータを読み込むが、そこに旧姓は併記されていない。よって、出入国時にトラブルになる」→前段は確かにその通りです。ICチップには旧姓の併記ができません。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_4.html#q14

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_4.html#q14

しかし、旧姓の通称使用が制度化されれば、ICチップへの対応も可能となることが考えられますから、出入国時のトラブルは減少すると考えることができます。ですから、夫婦別姓制度にする必要は全くないのです。もっとも、添付されている顔写真と実物が違うように見えてしまう場合にも、出入国時にトラブルが起きます。ダイエットで痩せた、整形をした、髪型が大きく変わった、年齢を重ねてしまった…等々、改姓だけが出入国時のトラブル発生の原因とは限りません。

***

経団連の「困り事」に関する説明は今回はここまでです。また次回のパート③で書きますね。

気になっていること…例のあの人です。あの人が代表理事を務めている「一般社団法人あすには」のHPを見ていて、またまた気になった記事がありました。

https://camp-fire.jp/projects/768024/view?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR0OS-5GyI7yu3MLg7kDUBX5AkrrIafwG-a1bMox1HhV8iNd3jGnk4P1xzo_aem_Rdzw7HOh4RSGHwPwi7YUTg

https://camp-fire.jp/projects/768024/view?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR0OS-5GyI7yu3MLg7kDUBX5AkrrIafwG-a1bMox1HhV8iNd3jGnk4P1xzo_aem_Rdzw7HOh4RSGHwPwi7YUTg

あの人、令和6年に香川県まで足を運んでいたのですね、フットワークが軽い。JTBが旅費の割引をしたのかな、スポンサー企業だから。

この「地元の報道」を見てみました↓

https://news.ksb.co.jp/article/15281749

https://news.ksb.co.jp/article/15281749

な、な、なんと…!

あの人の話を聞いて共感しちゃっている国会議員には公明党谷合議員や、国民民主党玉木代表、そして!!!自民党三宅伸吾(みやけしんご)議員を発見!

三宅議員は「選択的夫婦別氏を早期に実現する議員連盟(以下「別姓議連」)」の事務局長です。井出ようせい議員と共に事務局長として熱心に別姓議連の活動をしています。会合には毎回出席して毎回発言をしています。そんな三宅議員と、あの人は繋がっているのです、やっぱりねー。

しかし、令和6年12月の地元の報道を見ると

どうやら香川県は夫婦別姓について、ひとまずは現状維持のようです。

残念だったね、井田さん…。

***

今回のカフェはこちら↓

https://www.yasukuni.or.jp/special/shops-restaurants/attic_room.html

https://www.yasukuni.or.jp/special/shops-restaurants/attic_room.html

私の大好きな「アティックルーム」のカフェモカです😊

心の栄養です🇯🇵💛

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また次回のメルマガをお楽しみにー😊

🔳近藤倫子(こんどうりんこ)1975年生、日本女子大学卒。児童家庭支援士、著述家。月刊WiLL、展転社等での執筆と連載。夕刊フジへの寄稿。デイリーWiLLをはじめとするネット番組多数出演。子供の心の発達に関する講演、子育てや日本を伝える講演会も多数登壇。『「価値観の侵略」から日本の子どもを守る』(ハート出版、2025)。YouTube『近藤倫子チャンネル』

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